4-04.傾斜地
南向きの自然林で出来ている傾斜地は種々の条件が揃えば最も好ましい別荘地になる。また傾斜地を階段状に整地して分譲している別荘地もあるが、余り広くない場合が多い。その場合木は全て伐採されているため後から好みで植林することになる。
傾斜地は傾斜がきつい場合、南北に家の幅を取ると、南面が高くなるため、幅の狭い横長の家を作る場合が多い。更に二階を建てると、高さが三階と同じ高さになり、基礎をしっかり作らなければならない。勿論金を掛ければどうにでもなる。
傾斜地の建物は、床下が空くため、湿気が極端に少ない。そのような建て方も案外良い。床下を閉鎖せずに、バーベキュー広場や工作場にするなど工夫をすると楽しい別荘ライフの舞台装置が出来る。私の小屋はこのケースに当たる。
又傾斜地を一部削って、床下にも部屋を作る場合もある(湿気がある場合がある)。
傾斜地は背後の地形に注意を要する。急斜面、崖などが有る場合は、地震などの影響を含めて十分調べる必要がある。また、人工池の下側の清水の滲む谷筋を売っているケースもあるが、絶対買わないことである。更に、一旦水が貯まると出口のない凹凸のある土地を売っている場合がある。優良別荘地の中にも、そのような場所が有る割合で含まれており、安く売っているケースがある。実際に建てるときには凹凸は整地するので問題はない場合も多いが。
傾斜地は20度までが使いやすい。25度でもジグザグの道を造れば、大丈夫である。しかし歳を取ってからの庭の散策はやや厳しい。
30度以上の土地に家を建てることは建築基準法で禁止されていると思うが、実際には沢山建っている。30度以上になると、若い人でも庭の散策が不自由となり、草刈りも出来ず、土地が生きないので注意が必要である。
尤も木や草に覆われた土地も景色の一つである。直接使わなくても景観に貢献しているケースは多い。また傾斜地に稲妻状の道を付ければ草刈りも出来るし、歩き回って庭の景観や季節の野草を楽しむことも出来る。