2006年11月5日〜11日迄、北極圏のハドソン湾に 北極熊のポーラーベアーを見に行きました
1日目:
成田からバンクーバーまで約9時間の飛行。其処から国内線に乗り換えてウイニペグまで約3時間。この国内線は出る食事が有料でした。ハンバーガーのようなものが殆どでしたが、初めて飛行機の中の食べ物が有料という所があるのを知りました。 ウイニペグでは空港内のホテルでしたので助かりました。雪が道路に積もっていました。2日目:
モーニングコール5時半でした。(今回の旅行はこの後、モーニングコールが毎朝6時でした。何時も5時には起きて支度をしました。時間が一時間余裕が有ると随分楽なのを知りました。)飛行機は7時にチャーチルに向けて飛ぶ予定でしたが、整備の都合かチャーチルの天候のせいか、飛んだのは9時過ぎに成りました。飛行時間は3時間でした。 チャーチルに着いたところ凄い風と雪で、ヘリコプターの予定はキャンセルに成りました。女性3人でその寒い中を探索に出掛けました。向かい風で、ほっぺたは凍って、変形したかな?状態に成ってしまいましたが、冷たい雪の中を歩く快感は歩いた人で無いと分からないでしょう。3日目:
7:45分にロッジを出、ツンドラバギーに乗り換えて白熊探索に出掛けました。ツンドラバギー:
湾の周りの湿地帯は水深1メートルから深くても3メートルです。 タイヤは1.5M、アクセルを離すと止まります。6輪駆動で6輪が全部別々に動きますので河の中でも平気に動けます。ツンドラ地帯は夏はグチャグチャに成るので、その時と、白熊の時以外は使いません。 今は白熊を見るバギーの会社は2つ有って、それぞれの会社の縄張りと言うか、回るルートが有るそうです。何処でも独占なんですね。チョットがっかりしました。 この場所には18台のバギーしか入れないそうです。何故ハドソン湾に:
沢山の白熊が集まるのかと言うと、湾にはチャーチル河とシール河が流れ込んでいて、北の方で凍った氷が流れて来て、淡水の方が早く凍るので、凍結が早い場所である事だそうです。 白熊は11月初旬から20日位までに集まって来ます。凍って埋立地のように地面が広がり、海に居るアザラシが、氷の上に休みに来たり、出産したりするのを餌にする事が出来る場所まで行けるように成るという事なのです。
アザラシは氷に幾つも呼吸穴を開けて生活しています。3〜4月に氷の上で出産。白熊が来たら何処にでも飛び込めるように用心しているのです。穴から出て来る時も、まるでもぐら叩きのように、何処から出てくるか分からないので、白熊も当りをつけるのでしょう。
白熊はアザラシの穴のところで待つ時、真っ黒な鼻を隠して待つそうですよ。鼻が黒くて目立つのを分かっているのでしょうか?30m近づいたら時速40Kで飛びつくのです。
でも餌として取れる確立は低いようです。
白熊の生息数:
世界中で21500頭〜25000頭位。 生息場所は北極圏で氷が氷る場所:カナダ、アラスカ、ロシア、デンマーク(グリーンランド)、ノルウェー、そのうちカナダには60%が生息していて15000頭位だそうです。 カナダで無線機をつけて調べるとグリーンランド、ロシアと動いているのが分かったそうです。 66度 33分 北極圏のウエストハドソンbayには300頭位が住んでいます。 4〜5月に交尾。でも餌が充分でないと妊娠しなくて、餌がたっぷりに成ると妊娠状態に成る不思議が有るそうです。出産地:
チャーチルから100キロ位、南に下った所Wapuskの国立公園に10〜11月 スプルースの木の根に穴を掘って巣穴にし(木の枝が風から守ってくれて、11月には雪がカバーしてくれるので穴の中は0度位に保たれて暖かで居られる為に)、12月から1月に掛けて出産。 3〜4月巣穴から出て来ます。 一週間位はその周りに居てその後移動するのだそうです。 山火事が一番危ない事です。 生まれた時は35c位で500g 3ヶ月で穴から出ますがその時には1メートル位に大きく成っています。10ヶ月までミルクで育ちます。2歳位まで母親と暮らし、メスは4〜6歳で出産・生涯に5頭産むそうです。白クマ情報:
オスの大きさは2.5メートルから3メートル 重さは300K〜600K メスは15〜18年生きます。 外毛の中はストロー状で水を直ぐに弾いてしまいます。 黄色く見えるのは汚れだそうです。 脂肪の厚さは11センチ以上。毛皮以外は全部黒。 爪は5センチ。獲物を引っ掛けやすい形をしています。掌は30センチ。耳と尻尾は体温を逃さないために小さいです。 冬10月下旬〜11月上旬氷の上に出て6月氷が溶けて地上に戻ります。 春はベルーガー(シロイルカ)や、セイウチの死骸を食べています。 夏は餌が無いので動きません。
秋に一番早く凍るところに集まります。 とても綺麗好き。暑がり。睡眠時間は8時間。短距離ランナーで時速40K。 長距離は無理です。 嗅覚は犬の10倍。15K先まで匂いを嗅ぐ事が出来ます。 海洋哺乳類に分類され、時速100Kで90KM以上泳ぎ続ける事が出来ます。 体温は37度 アザラシもワモンアザラシを食べます。脂肪と肉(私のメモには“皮”と書いてあるのですが間違えかも知れないと思って“肉”としました)しか食べないのだそうでう。 30年前に比べると氷の溶け始めが2週間以上早まり、その為に体重は2K減ったそうです。 頭数は30%も減少して、5月に絶滅危惧種に成ったのです。
白クマの肉には強い毒素が有って食べる事は出来なくて唯、毛皮を取るだけです。 イヌイットに年間捕獲の数が決められた許可が出ます。その権利を売って収入にしているようです。一回200万円位で、撃ち損じても一回は一回なのだそうです。ハンターはお金を出して白クマを撃つのでしょうね。 白クマには天敵は居ません。(何処でも人間だけが天敵です。) 北極ウサギのいた所に見られるような岩は、氷河期に100Mも有った氷河が溶けて今はリバウンドで年間1センチずつ隆起しているのだそうです。チョットした小高い丘のようにも見えます。
4日目:
朝8時にバスに乗って又白クマ探しに出掛けました。幸い、親子のクマがバスの所に来てくれて1時間ほど。 白クマを見に来た目的が達せられました。♪♪良かった♪♪ カナディアンエスキモードッグも見ました。人の気配も無い所に繋がれて居ました。 厳しい自然に生きる犬は此方が思うほど大変では無いのでしょう。でも・・・ 夕食は街のパン屋さんで。 ステーキを食べたのに何故か食事の終わる頃から眠くて眠くて。 どうも、お酒が(ワイン?)が使われたようでした。酔っ払ったのかしら???5日目:
ヘリコプターに乗りました。狼を3匹見た方がいらしゃいましたが、私達は白クマとヘラジカの集団を見つける事が出来ました。 雪をかすかに被ったスプルースの森は、クリスマスの時にサンタさんがトナカイで走る雰囲気そのままでした。日本でクリスマスに飾る木は大き過ぎで雰囲気が全く違いました。 何処までも何処までも広がる大平原。凍土が続いていました。これから厳しい冬が始まるのです。
白い雪に溶け込んだ北極狐も、北極ウサギも見る事が出来、帰りの飛行機の中からは空一杯に広がるオーロラのオマケ迄ついた今回の旅はあっという間に終わってしまいました。 白クマ達をお腹が空いて可哀想と思うのか食べられるアザラシが可哀想なのか答えは出ません。