九州を旅する機会を得た。池波正太郎氏の「その男」を読んで、熊本、鹿児島の土地を是非訪れて見たいと思った。日本三名城の一つ熊本城は、もう34年も前に一度訪れた事が有る。その時の記憶と少しも違わず、豪壮雄大なそして美しい姿が有った。石垣の見事さも熊本城の特色の一つと言われ、独特の美を醸し出している。西南戦争の折りに、宇土櫓他12棟を残し焼失。天守閣は昭和35年再建された物だそうな。
しかし、「水前寺公園」は、全く様相を変えていた。「とても美しい公園。」との記憶が、周りに大きなホテルが林立して「こんなにも小さな公園だった?」雰囲気がガラリと変わって居た。しかし、綺麗に透き通った水はそのまま。遠くを見ないようにして、散策を楽しんだ。
高速道路が発達していて、2時間ほどで、熊本から、鹿児島に到着。車の運転に、土地柄が出ているナー。と何時も余所を訪問して思う。
兎に角、鹿児島では、絶対車が待って呉れない。信号でも譲り合う習慣がないらしい。右折の車は一台も通さず、直進最優先。右折には技術が要りそう。駐車場を探していたら、後ろから「ブーブー」少しも気が抜けない。日本の果てなのに、日本を憂えるような気質。やっぱり、「前にどんどん。」そんな気がした。それにしても、銀座よりも賑やか。そして家々が豊かそう。
にフェリーで渡り、対岸を見ると、平らな広い台地が広がって居る。山を想像していたら大違い。それが豊かさに繋がって居るのかも知れない。フェリーの代金は、人間だけなら、一人150円。あまりの安さに吃驚する。
桜島を一回り、途中、噴火の凄まじさを見せつけるような、溶岩の堆積している場所があった。それはそれは凄まじい物。あれでは助かる方が無理。山が怒るともの凄い。
霧島神宮で、小厄のお払いを申し込む。今年は初詣をして居なかったので、思わぬ初詣になる。
日南海岸を走る。なんて美しい海。沢山海を見て来て居ただろうに、何故か、一番美しく感じる。
陽光は春。一面輝いている。
青島は、丁度干潮。橋を渡っても,歩いても渡れた。小さな島で、ぐるりと歩いて回る。大きなフェニックスの下で写真を撮れば、「南の国の花嫁さん」になった気分。何故か波が縦てに寄せてくる。それが畳み石に成って居る。
フェニックスの植え込みが、美しい「宮崎空港」から「羽田」へ。
近づいた時、パイロットが、「羽田空港の周りは低気圧の影響で、何機か着陸出来ずに待っています。この機も房総沖で10分程待機します。なるべく風の影響のないルートを探します。ご安心下さい。」の機内放送。Shinは「低気圧男」。不思議と出掛けるときは何処かで、「低気圧。」が聞かれる。今回はないナー。と思って居たら「やっぱり」。
そう、ない訳がない。確率は98%位だもの。スチュワーデスさんも、いすに座り、結構、緊迫した声で、「ベルトをもう一度ご確認下さい。」を何度も繰り返す。私は、飛行機に乗って怖いと思ったことがない。今度も全然平気。
無事、着陸。もの凄く上手。着陸して直ぐに、スチュワーデスさんが私の2つ後ろの男性の処に飛んでいき、お小言。どうも途中で立ち上がってしまったらしい。居ても立っても居られなかったのかな?
外にでたら、吹き飛ばされそうな強風。さむーーーい。
兎に角、無事で、そして楽しい旅でした。