4-06.小屋へのアプローチと取り付け道路

 別荘地へのアプローチと別荘内の道路が余り急だと、雪が降ったときスタッドレスタイヤでも登れないことがあり(四駆なら大抵登れる)、ほんの少しの距離のためにチェーンを付ける羽目になる。地形選択に関してよく観察する必要がある。しかしその一点のためにみすみす良い景色を放棄するのも考え物である。私の経験では、雪が掻いてある状態で二駆のスタッドレスタイヤでも登れなかったことが10年間で二回あった。勿論チェーンを着ければ登れる。管理人が金曜日の夜までに通常はブルトーザーで雪かきをしてくれてある。最近では私は四駆を使っているので全く問題はない。夏のみの利用であれば舗装がされていれば道路の傾斜は余り気にすることはない。

 傾斜地で重要なことは、小屋への取り付け道路が何処を通っているかである。山側にあることが最も好ましい。別荘の入り口から玄関前までに大きな段差が無く、駐車スペースが玄関レベルに取れるので、荷物の搬入が非常にやり易くなるからである。
 南向き傾斜地の下側に道路がある場合は、通常建物を最上段に建てるので、荷揚げが非常に大変である。何とか荷揚げが出来るレベルまで道を造ると、意外にスペースを喰い、庭の景観が崩れ、土止めなどの後処理に経費が掛かる。(駐車スペースの項参照)。

 取り付け道路が山側にある場合に注意することがある。山の中腹を削って道を付けてあるため、削った土が谷側に溜まっている。何十年経ってもそこの土は軟らかい。道の近くに家を建てると、その柔らかい場所に基礎を置かざるをえない。よほど突き固めるか、コンクリート杭などを打ち込まないと家の重みで数年で何センチも沈下することがある。私の小屋はこのケースで、布コンの基礎であるが床の一部が1~1.5度傾いてしまっている。1度前後の傾斜面は歩いてみると何となく体感できる傾斜である。テーブル上の丸い箸も転がる。土台の下に水が流れ込むと余計に沈みやすくなる。
 何処かで沈みが止まるが、これを直そうとすると基礎のコンクリートと土台の間に詰め物をする必要がある。それらを繋いでいるボルトを緩めるために外壁を剥がさなければならない。更に水道の配管などの長さを調整する必要があるかも知れない。

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